アトピー性皮膚炎や不妊症など漢方・中医学による治療例
漢方薬による腎症の治療例(73歳・女性)
Yさん 73歳 女性 身長146cm 体重50kg 脈拍110~120
慢性腎炎、高血圧、動悸、下肢の浮腫の患者さんです。もともと腎臓が悪くクレアチニン、尿素窒素の数値が高く、お医者さんでは色々なお薬が出ていました。
◇尿素窒素 8~22 基準範囲
◇クレアチニン 男性0.6~1.0・女性0.4~0.8 基準範囲
象山堂の漢方薬を服用してから、状態を維持することができたました(透析には移行しませんでした)。
H21年 10月 | H21年 12月 | H22年 3月 | H22年 7月 | H22年 8月 | H22年 9月 | H22年 10月 | H22年 11月 | |
尿素窒素 (BUN) |
41.0 | 39.4 | 37.8 | 32.9 | 41.0 | 39.2 | 28.0 | 35.5 |
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クレアチニン (CRE) |
2.7 | 3.6 | 2.9 | 2.9 | 3.1 | 3.2 | 2.6 | 2.0 |
漢方による不妊治療(周期療法)を行っています。
様々な不妊治療を希望される患者さんが訪れますが、象山堂では、基礎体温表をもとにして、漢方による不妊治療(周期療法)を多く行っています。
漢方による治療の結果妊娠された方は多くいますが、その中から一症例をご紹介いたします。
まず周期療法とは、基礎体温表をもとにした西洋医学の妊娠のメカニズムと漢方の考え方を取り入れた月経調整法です。
それぞれの周期(月経期、卵胞期、黄体期)によって異なるホルモンの分泌や状態を漢方薬を飲み分ける事によって整えて女性ホルモンと深いかかわりのある「血」の機能やめぐりを正常に戻し、生殖の源となる「腎」の力を高める方法です。
- Kさん 31歳、結婚暦6年 主症状:不妊
- 生理の状況:無月経(6年前までは正常)
- その他の症状:無排卵、多嚢性卵巣症候群
- 舌の状態:淡紅色
- 脈:浮脈
- 胃陰虚タイプ
殆ど無排卵、無月経の状態だった為、補腎と活血となる漢方薬を用いました。
病院(産婦人科)でもクロミッドやクロミフェン等の排卵誘発剤を飲んでいましたが効果が無い為、漢方に頼るしかないと来店されました。早速、煎冶薬による治療を始めたところ、生理は3ヶ月程度で再開しましたが、異常出血の状態が続いたりした為、滋陰止血となる漢方薬に切り替え、それも3ヶ月程度で止まり、以前(最初の)の補腎活血の漢方を更に1年近く続けました。
治法:滋腎益陰、養血調経、中心に使用
その内に、平成21年の5月頃、妊娠したりしましたが、すぐに流産してしまい、更に1年近く煎冶薬を飲み続けた結果、Bグラフ※的には余り良い方向ではないように思えたのですが辛抱強く(まる3年近く)漢方薬を飲み続けようやく平成22年8月に妊娠されて、初期(3~4ヶ月頃まで)には安胎のために漢方を続けて服用、現在8ヶ月目に入り母子共に健康でご夫婦共々に大変喜ばれました。
アトピー性皮膚炎5(40歳旧·男性)
30年間日本国内の主な多数の病院と漢方薬、K大学病院他、数十ケ所と漢方治療を行なったが良くならなかった。
全身の痒み、炎症、乾燥のくり返しであったが、幸い象山堂の煎じ薬で治療したところ、約3年で完治した。
アトピー性皮膚炎の診断は体全身、主に痒み、赤み、ジュクジュク、乾燥発疹しやすい部位は眼の周り、口の周り、首の周り、耳の周り、頚部、手足の関節部の内側に出やすいです。
アトピー性皮膚炎は季節の変化、また女性の場合月経時に悪くなったり、良くなったりの繰返しをしながら良くなっていきます。
お医者様では、アトピー性皮膚炎と言われますと基本的にステロイド剤、またプロトピックが中心の治療法であります。
象山堂では出来るだけステロイド剤を使用しない方法で説明致します。
中医学の良さは患者さんの皮膚の状態だけでなく内臓機能、性格もチェックします。皮膚に赤みがあれば、体内に熱疹(炎疹)がこもっている、赤くジュクジュクがある場合は、熱だけでなく湿(不要な水分)をもっている。カサカサの時は血虚(血の不足)と考えられます。
- 湿熱タイプは(ジュクジュク)、熱毒(腫れ、ただれ、赤み)
- 血熱・風熱タイプ(赤みが強い) お血(青あざ、シミ、暗い色)
- 湿熱 阻滞タイプ(赤みがあってジュクジュク) 血虚
- 湿熱 肝うつ 気滞(ストレス)
- 脾胃虚弱(消化系が弱い)
- 脾虚 湿盛(水分の代謝が悪い)
上記の型・証を考えながら患者さんを治療します。
アトピー性皮膚炎だけでなく、湿疹、ジンマシン、脂漏性湿疹、接触性皮膚炎、帯状疱疹、乳児性湿疹、通常性乾癬(銀屑病)、掌蹠膿疱症、褥瘡(床づれ)に対する漢方薬もあります。
工業用油によるアレルギー(25歳・男性)
5~6年前から医者にかかっていた。炎症部分は切開し、抗生物質とステロイドで治らず。
象山堂の漢方治療にて改善された。漢方煎じ薬を5ヶ月服用で以下の様に改善された。
湿疹皮膚痒魚鱗角化(30歳・女性)
4~5年前より上腕、上半身を病院にて治療中であったが改善されず。漢方煎じ薬を4ヶ月服用で以下の様に改善された。
結節性紅斑 手足湿疹(58歳・女性)
15年前から大学病院で治療を受けるが改善されず。来店時は強力ステロイド2種外用していた。煎じ薬40日服用後、以下の様に改善された。
アトピー性皮膚炎4
アトピー性皮膚炎3
アトピー性皮膚炎2
アトピー性皮膚炎1
掌跖膿疱病
パーキンソン病(68歳・男性)
- 患者:Sさん 68歳 男性 無職
- 主訴:パーキンソン病、疲労、歩行困難
- 現病歴:無気力な状態で奥さんにつきそわれ、言葉も余り喋れず歩くのもやっとの様子。5~6種類のカベルゴリン安定剤や抗うつ剤を使用中。頭も重いし便秘がちで下肢の冷え、顔色も悪い。
- 舌診:深紅(陰虚)
- 脈診:弦
- 弁証:血 肝陽化風 腎陽虚
- 治法:活血化 平肝潜陽 滋陰 熄風
※服用(6ヶ月)程で元気になり、安定剤、抗うつ剤も殆んど飲まなくなり、奥さんを通さずに喋れるようになり、歩行も可能となりました。以前より在籍されていた卓球クラブにも通い出し、笑みが出て、ご夫婦共々に大変喜ばれました。
その他の治療例
■52歳 女性
親の介護による、疲労感・虚脱感・鬱症状が漢方薬服用2ヶ月ほどで改善、気力が増して介護にも張り合いが出てきた。
■53歳 男性
C型肝炎20年、体調により肝機能の数値が悪化する。
漢方薬服用により数値が安定、数値が上がったときは牛黄服用ですぐに下がるようになり、疲れにくくなり、体調も良好で、仕事もバリバリこなしている。
■38歳 女性
過敏性腸症候群10年、漢方服用3ヶ月ほどで通勤途中・勤務中に腹痛がほとんどなくなり、便の回数も減った。不安感が軽減して笑顔が見られるようになった。
■他症例
- 風邪を引きやすかったが、病院や市販の薬では治ってもぶり返したりする事が多かったが漢方の風邪薬を服用するようになってから、風邪の治りがだんだん早くなったり、こじらせることがなくなった。そのうちほとんど風邪を引かなくなる方も多数。
- 10年以上降圧剤を服用して徐々に様々な症状や薬が増えている方。漢方薬に徐々に切り替えていくことで、高血圧以外の症状(動悸・不眠・不安感・めまいなどの)も軽減していき、降圧剤等をやめられた。
- 奥様が不妊治療中でなかなか成果がでない方の検査では正常範囲内ですがご主人に漢方薬を服用させたところ数ヶ月以内に妊娠するケースが数件ありました。